ひとくちコラム vol.29

ウクライナ民謡による7つの陽気な変奏曲 Op.51-4/D.カバレフスキー

収載巻:レパートリーコレクションズⅢ

PSTA指導スタッフ 持田 正樹

変奏曲の中には壮大なピアノ曲が多くあります。
ベートーヴェンのディアベリ変奏曲(Op.120)やエロイカ変奏曲Op.35、シューマンの交響的練習曲など。どれも難曲といわれる作品です。
一般的に学習者に適していると言われているモーツァルトのキラキラ星変奏曲や、ソナタK.331イ長調の第1楽章ですら、子どもたちのレッスンにはなかなかハードルが高い作品のようです。

子どもたちには変奏曲を学習する中で、一つの素材を使って様々に変化していく表情を学び、表現力を伸ばしてもらいたいものです。
「ウクライナ民謡による7つの陽気な変奏曲」はそんな教育的意図をもつ、とても良い作品と言えるでしょう。
様々なテクニックと、リズムや響きの面白さなど、いろいろな角度から楽しんでいけるのです。さすが音楽教育に力を注いだカバレフスキーならではですね。

ところで、‘ウクライナの民謡‘と言っても普段あまり触れる機会もありませんが、一体どんな曲なのでしょうか。チャイコフスキーの前期の作品、交響曲第2番「小ロシア」、この作品ではウクライナ民謡のモチーフが第1楽章、第2楽章、第4楽章に取り入れられています。特に、第4楽章はウクライナ民謡「鶴」という曲が使われていて、当時とても評価が高かったようですが、他にもこの同じウクライナ民謡を使ったピアノ連弾曲があります。アレンスキーの『子どものための6つの小品』(Op.34)から「ロシアの主題による変奏曲とフーガ」という作品で、ひとつの手から単旋律が始まり、やがて4手と増えていき、小品でありながらもオーケストラのような響きをもつ演奏効果の高い曲です。
これを機にウクライナ民謡を素材にした作品に触れてみてはいかがでしょうか。

レパートリーコレクションズの販売店一覧はこちらから

レパートリーコレクションズをご購入いただけるお店をご紹介しています。
お店によって取扱いの無い場合や品切れの場合もございますので、ご来店される前に各店舗にお問い合わせいただくことをおすすめします。